「十分な取材をしたうえで適切に報じています」と日経
企業の経営統合の報道をめぐっては、過去に第1報が報じられてから破談になったケースもある。池上氏のコラムでも、冒頭に1969年元旦に三菱銀行と第一銀行が合併すると読売新聞が報じ、その報道が原因となって第一銀行内部から反対運動が起き、合併が中止になった事例を紹介している。
池上氏は、「両社が出資して新会社を設立する過程で、一挙に両社の経営統合まで進めたかった日立と、そこまでするつもりはなかった三菱。日経新聞に『経営統合へ』とかかれたことから三菱が反発。動きが止まった、というのが実情なのでしょうか」と推察。そして、「もしそうなら、最初に報じた日経新聞としてもその後の経過をきちんと報じて解説する必要があるのではないでしょうか」と投げかけている。
池上氏の指摘に、ネットの掲示板では、
「『飛ばしの日経』は経済や株に多少の興味がある奴等なら基本常識だろう」
「説明しない自由ってか」
といった書き込みがみられる。
一方、日経はどのように受けとめているのだろうか、聞いてみた。
「お問い合わせの記事を含め、十分な裏づけ取材をしたうえで、日々の編集を通じて適切に報じています」(広報グループ)とコメントしている。