民主党代表選が2011年8月27日に告示された。注目は結局、小沢一郎・元代表派VS反小沢の構図に集まっている。繰り返される「数合わせ」の政争について、野党のみならず民主党議員からもインターネット上で批判の声があがっている。
立候補したのは5人。前原誠司・前外相、馬淵澄夫・前国土交通相、海江田万里・経済産業相、野田佳彦・財務相、鹿野道彦・農林水産相だ。党内最大勢力の小沢グループが海江田氏支持を決め、「反小沢」だった現執行部の流れをくむ前原氏との対決姿勢を強めている。
「民意と遠い結果出そう」鼻息荒い自民・三原氏
自民党参議院議員の三原じゅん子氏は、8月26日のブログで物言い。
「小沢氏と鳩山氏が『海江田氏』と言ったら決まり! これで良いの?」
「民意とは全く遠い結果が出そう」
と懸念している。
自民党は2010年に初めて参議院議員会長を選挙で決め、中曽根弘文氏が谷川秀善氏を破って当選し、派閥政治からの脱却を示してみせたとして、三原氏は、「政権を取り戻さなければ!」「こういう体制を許したら駄目だよ!!」と熱くなっている様子だ。
民主・有田氏、議員らの豹変ぶり明かす
同じく自民党の石破茂・政調会長も、26日に代表選についてブログで言及した。「野田財務相を除くほとんどすべての候補者が小沢元代表に詣でているのは実に面妖(めんよう)な光景」とし、「政治手法も、政策も異なるにもかかわらず、ただ小沢氏の配下にある票が欲しいというのは、国民の論理や感情からは大きくかけ離れています。」と批判している。
民主党内部からも疑問を呈する声が出ている。「誰かの判断でなく自分の基準で投票を決める」と自身のTwitterに投稿している参議院議員の有田芳生氏は、
「『小沢はアカンよ』と昨年の代表選挙で菅さんを推した議員が今度は『海江田の推薦人になってくれないか』と昨日、今日。『そんなおこがましい』とお断りした。『海江田?ダメですよ』と言っていた議員たちも今夕(26日)には小沢判断で支援にまわった。これが政治というよりも政局だ。勉強になりました!」
と皮肉たっぷりに実情を語っている。