菅首相「やるべきことはやった」 原発対応には「力不足を痛感」

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   正式に退陣表明した菅直人首相は2011年8月26日夜、首相官邸で記者会見に臨んだ。菅首相は、就任時にかかげた「最小不幸社会」の意義を再び強調。「内閣としては一定の達成感を感じている」と述べる一方、福島第1原発の事故については、「力不足を痛感した」といい、反省の弁も述べた。

   菅首相は冒頭発言で、

「大震災からの復旧復興、原発事故の収束、社会保障と税の一体改革など、内閣の仕事は確実に前進している。私の楽観的性格かもしれないが、厳しい条件の中で、内閣としては一定の達成感を感じている」

と政権の成果を強調し、「やるべきことはやった」とも述べた。

首相4年程度続けるのが「望ましい」

退陣会見に臨む菅直人首相
退陣会見に臨む菅直人首相

   ただし、東京電力福島第1原発の事故については、

「総理として力不足、準備不足を痛感したのは、真の原発事故を未然に防ぐことができず、多くの被災者を出してしまったことだ」

と、反省の弁も述べた。一方、事故翌日の3月12日早朝に事故現場に乗り込んだことについては、

「伝言ゲームになっていて、現場の様子が伝わってこなかった」
「所長と意見交換ができたことは、その後の取り組みに大変大きな意義があった」

と正当化した。

   また、海外から政権の短命ぶりが指摘されていることについては、

「構造的な理由として、参院選挙が3年に1回、衆院選挙が、ほぼ3年に1回。3年に2度の国政選挙がある。その前には、『支持率が下がった総理は代わってくれ』という圧力があり、その後には、たとえ参院選挙であっても、『責任を取れ』と言う圧力がかかっている。選挙の前後に、交代が何度も起こっている」

と、選挙対応への苦悩をにじませた。その上で、首相が4年程度続けることが

「国民社会の慣習となることが望ましい」

と述べた。

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