福島県内では、大半の小中学校で8月25日から2学期が始まる。ところが、夏休み中に急ピッチで進めるはずだった各自治体の通学路の除染がはかどっていない。福島市は間もなく始まる2学期から、通学路の変更を余儀なくされた。
福島市教委は8月23日、市内72の市立小中学校に、通学路や集団登校時の集合場所の変更を検討するよう通知した。7月に行った通学路のモニタリング調査で放射線量が高かった区域などを避けて児童・生徒の被曝量を減らす狙いだ。モニタリング調査では72校のうち59校の通学路で毎時1マイクロシーベルト以上(地上50センチ)を計測している。
9月上旬に通学路放射線マップを作る郡山市も、特に高い放射線量が確認された地点などは、迂回ルートを検討する方針だ。
校庭の表土の改善は、対象となった公立の小中学校、高校、幼稚園530校のうち8月中に作業が終わるのは503校。残る27校のうち14校は9月末、3校は10月末までかかる見通しだ。10校についてはめどが立っていない。