震災で町長が亡くなった岩手県大槌町の町長選が8月23日、告示された。いずれも新人で無所属の、岡本大作氏(62=元町議会議長)と碇川豊氏(60=元町総務課長)、小川文一氏(64=社団法人理事長)の3人が立候補を届け出た。 争点は町づくりや防災対策。8月28日に投開票され、ようやくトップ不在が解消される。
28日には仙台市議選が投開票され、9月11日には岩手県知事選、同県議が決まる。
原発事故が重くのしかかる福島県は県議選(定数58)の年内実施に向けようやく本格的な準備に入った。特例法によって2度延長された任期が切れるのが12月31日。多くの有権者が地元を離れており、選挙事務の下準備は手探りで進められている。
特例法には不在者投票手続きのため選挙期間を延長できることや、市町村の求めに応じて選挙事務を担う職員を派遣できることなどが盛り込まれた。県選管は浜通り地方の自治体と具体的な支援策の調整を行っているが、南相馬市は、市民の4割近い約2万6000人が市外へ避難していて、所在の把握できない人も約5000人。公正な選挙の実施には大きな壁が立ちはだかっている。
福島県内では、県議選のほかに11の市町村議選が4月の統一地方選で延期されなお実施されないでいる。このうち、4市町村では選挙日程が決定。浜通り地方などの7市町村は年内の実施を目指している。