高騰続ける金 「バブル」いつ弾ける

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   金が連日高騰を続けている。2011年8月19日には東京工業品取引所(TOCOM)の金先物相場で、取引の中心となる12年6月物が一時、前日比120円高の1グラムあたり4545円まで上昇。値幅制限を超えたため、サーキットブレーカーが働き取引が一時中断した。

   金が買われる要因は、中国やインドなどの新興国需要の高まりに加えて、欧米の債務不安が広まったことで、安全資産としての金の人気が急上昇した。

円安見込めば「金はまだ買える」?

   金の高騰には、世界的なカネ余りの資金が流れ込んでいることがある。8月18日のニューヨーク金先物相場は4日続伸。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の取引の中心である12月物は前日比28.2ドル高の1オンス1822.0ドルで終えた。米景気の減速懸念と米株式市場の大幅な下落を背景に、投資家がリスク回避の姿勢を強めたことで「買い」が加速した。12月物は取引終了後の時間外取引で一時1832.0ドルまで高騰し、最高値を更新している。

   一方、TOCOMの金先物は8月9日に1グラムあたり4399円を付けて、1982年3月23日に取引を開始して以来の上場来最高値を更新していた。その後も上昇を続け、前日のNY市場の動きを受けてスタートした19日も急伸し、4500円台で推移した。

   金の現物価格も上昇の一途にある。田中貴金属工業によると、8月19日の小売価格は前日比130円高の1グラムあたり4778円。今年1月(平均価格3649円)と比べると1129円の上昇。「1980年10月15日(4555円)以来の高い水準になります」(貴金属部)という。

   店頭では「売り」が殺到。「昨日あたりは4、5時間待ちでした」と話すが、「買い」もなお少なくないそうだ。金価格はドル建てで換算するのが一般的なので、将来的に円安に進めば円建ての金価格はさらに上昇が見込める。この先、円安が進むと予測すれば、「まだ金は買える」との判断もある。

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