台車を改良したりといった応用部分までは分からない
さらに、「人民網」によると、北京―上海間の鉄道開業前、技術供与した川崎重工やドイツ企業は、十分な試験を行わずに最高時速350キロを求める鉄道省に待ったをかけようとするが、聞き入れてもらえない。鉄道省の「政治判断」の前に安全面は脇に追いやられてしまったようだ。
「独自開発」「中国の特許」については、記事中で、ある中国人技術者の発言を引用している。「最先端の部品や回路の図面を入手しても、万一の事態が発生した際に何をどうやって対処すればいいのか、なぜその措置が必要なのかを理解していなければ、技術を習得したとは言えません」との内容だ。続けて北京大学教授も、「独自の発明は、目に見えない知識や経験の積み重ねがカギになる」と話している。さらに記事では、「数年後には中国でも、海外から調達したモーターや台車、自動制御システムといった核となる部品、装置を集めて車両を生産できるようになるだろう」とする半面、リスクを排除したうえで車体を拡張したり、パラメーターや台車を改良したりといった応用部分までは分からないと続けた。中国側で可能なのは、塗装や座席の取り換え、車内の装飾の変更といった程度に過ぎない。