高速バスでトラブル多発 「乗合バス」「ツアーバス」の落とし穴

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   旅行や出張、帰省の際、「安価で便利」だとして多くの人が利用している高速バスだが、ここ数年、トラブルが相次いでいる。国民生活センターによると、2006年に84件だった相談件数は2008年に131件、2010年には226件にまで上った。

   「集合場所が見つけにくい」「色々なバスが込み合い、現地スタッフも見つからなかった」「休憩所で5分前にトイレから戻ったのに置き去りにされた」といった苦情相談が数多く寄せられている。

「ツアーバス」集合場所、バスだらけで迷子に

   実はこの「高速バス」には、「路線バス」として国土交通大臣の許認可を受けている「乗合バス」と旅行会社がパック旅行として企画する「ツアーバス」の2種類がある。ツアーバス事業者は貸切バス事業への参入規制緩和によって年々増加しているが、それでも1年の輸送人数は乗合1億人に対し、300万人程度だ。

   「輸送人数はかなりの開きがありますが、苦情の件数は乗合とツアーでほぼ半々です」と国民生活センターの担当者。このようなトラブルの増加は、ツアーバスの増加に関係がありそうだ。

   価格が自由に設定でき、中には2000円台で東京―大阪間を移動できるものもある「ツアーバス」は、一般的に旅行会社が貸し切った貸切バスを使用する。乗降は、「停留所」のみを使用する乗合バスと違い、特定の路上や駐車場などの停車可能な場所で行われている。

   しかし、集合場所は大雑把な地図で指示される場合がほとんどだ。例えば、新宿西口ではセンタービル周辺や工学院大学前、都庁脇など、7.8か所もツアーバスの出発スポットがある。遠いところは新宿駅から10分ほどかかる。出発のピーク時間帯はバスが行列になり、自分のバスを見つけるのが容易ではない。バスを探し歩いているうちに乗り遅れるケースもあるようだ。

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