日本原子力学会は8月17日、福島県内の6市町(福島、郡山、伊達、相馬、南相馬、川俣)に放射線検出器を贈った。各自治体に5台ずつで、いずれも会員の義援金で購入した。
郡山市に対する贈呈式は市役所で行われ、原子力学会の田中知(さとる)会長は「放射線の不安を少しでも和らげられるように活用してください」と栗山邦城・副市長に検出器を手渡した。
地元メディアによると、田中会長は贈呈式の後、「学会は原子力の安全な利用を掲げてきたが、原発事故に至り、福島県民に対して本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。なぜ、事故が起きたのかを技術的、社会的な要因から解明しなければならない」と述べたという。
日本原子力学会は、原子力関係の学者や技術者が会員の一般社団法人。7月7日、福島第一原発の事故調査・検討委員会に対して「事故炉の設計・建設・審査・検査等に関与した個人にたいする責任追及を目的としないという立場を明確にすることが必要である」という声明を発表している。