放射能汚泥どこへいく 福島原発「跡地周辺」が最終処分場?

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原発周辺の土地を強制収用する案が浮上

   こうした汚染物質の処理に関係者が頭を痛める中、関係者が注目するのが、民主党の「原発事故影響対策プロジェクトチーム(PT)」(荒井聡座長)が8月初めにまとめた提言。最大の柱は、原発周辺の土地の国による収用。「1万本以上の使用済み核燃料を放置したうえで、近隣に人の居住を認めるなどあり得ない」と、核燃料の処理が長期間にわたることを指摘し、「土地収用を行い、住民には移住を促し、支援策を講じる」よう提案している。

   提言は、メルトダウンしている核燃料処理の長期化を理由にしているが、「放射能汚染された多量の汚泥などの"捨て場所"も福島原発周辺しかない」(与党関係者)という指摘があり、土地収用には、汚染物質の処分場確保の狙いもあると見られている。ノンフィクション作家の溝口敦氏も日刊ゲンダイのコラムで、原発跡地を高レベル放射性廃棄物の処分場にするよう提案した。

   ただ、避難を強いられている周辺住民の多くが帰宅を望んでいることから、「現在は『福島を処分場に』とは誰も言い出せない」(同)。そんな住民感情に配慮しながら、実効ある対応策をいかに進めるか、政府の責任は重い。

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