「韓流が嫌なら見るな」は間違っている 作家・深水黎一郎がフジ騒動を分析

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   フジテレビの「韓流騒動」は収まる気配が見えず、ビートたけしさんら様々な有名人やタレントもこの問題について持論を展開するようになってきた。そうしたなか、ミステリー作家・深水黎一郎さんの発言内容が「わかりやすく的を射ている」などとネットで絶賛されている。

   深水さんは2011年8月13日から「ツイッター」でこの問題に連日触れ、今回の騒動は「反韓流」からではなく、フジテレビ自体に問題があることが起点であり、「韓流が嫌いなら見なければいい」などの理論は通用しない、などとつぶやいている。

ビートたけしも「いやなら見なきゃいいじゃねーか」

   このところ有名人や芸能人のフジテレビ問題についての発言が増えている。タレントで映画監督のビートたけしさん(64)は、東京スポーツの11年8月16日付けで「韓流フジテレビ批判する方がおかしい」と書いた。ある程度の視聴率が取れるからフジは韓流を放送している。

「有料テレビなわけでもないし。いやなら見なきゃいいじゃねーかってだけだけどな」

   文句を言っている人はフジの株を持っているとは思えないし、フジはジャニーズばかり出演させた前例もあるから、デモをするほど騒ぐのはおかしい、というのだ。

   「ナインティナイン」の岡村隆史さん(40)も2011年8月12日放送のラジオ番組「オールナイトニッポン」で、フジを「ツイッター」で批判した俳優の高岡蒼甫さんに触れ、

「見なかったら見なかったでいいのよ。それだけのことやのに、それをなんでみんなに(ツイッターで)言う必要があるのかと思ってまうねん」

などと語った。

マスコミのあるべき姿が問われている

   ミステリー作家の深水さんの「ツイッター」での発言は、これらの意見を真っ向から否定するものになっている。まず

「嫌なら見なければいい、という論理は通用しない」

と切り捨てた。そもそも今回の問題の本質は、韓流を多く放送していることではなく、マスコミのあるべき姿が問われているのだ、という。

   国から放送免許を受けたテレビ局が、フジや子会社のコンテンツを宣伝するため、公共の電波を利用しているようにも見える。これが事実だとすれば

「違法であることは子供でも分かる」

とつぶやいた。

   これまで他のテレビ局でも「偏向放送」はあったが、ある程度は許容範囲といえた。しかし今回、デモが起こるまでの騒動に発展したのは、

「多くの視聴者が、それが洗脳レベルに達していると感じたから騒ぎになっている」

と解説した。韓流を差別しているという意見も出たが、むしろ差別されているのは日本人であり、「フジは人種差別をやめろ」とデモで訴えたいくらいだ、という。

   深水さんが懸念しているのは、今回の騒動がレイシズム(人種主義)運動とレッテルを貼られること。決して他国や他国のコンテンツを非難するために始まったのではない。そのため「ノーモア韓流」でなく、「ノーモア偏向放送」にすべきではないか、と提案している。そうすることによってフジが放送倫理に違反している、という訴えが総務省にも届き、調査に入ってもらえるのではないか。深水さんはそう考えている。

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