ドラマで「原爆名Tシャツ」 広島県、フジテレビに「配慮」要請

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   フジテレビ系のドラマで、主役が着ていたTシャツに「LITTLE BOY(リトルボーイ)」と書かれていたことを受け、広島県は「広島型原爆を意味する表現でもあり、今後は配慮してほしい」とフジテレビに電話で申し入れた。Tシャツのメーカーによると、ビートルズの楽曲からイメージしたシリーズの1デザインだという。

   問題とされる場面は、2011年8月7日放送の学園ドラマ「花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011」であった。主役のAKB48メンバー、前田敦子さんが寮で洗濯機を使う後ろ姿が映し出され、黄色のTシャツの背中部分に「LITTLE BOY」と黒字で書かれていた。

広島県に多数の放送批判電話やメール

   リトルボーイは広島に投下された原子爆弾のコードネームとして知られる。公益財団法人「広島平和文化センター」などによると、原爆関連展示の際などには「広島型原爆(リトルボーイ)と記されることが多い。ちなみに長崎型原爆はファットマン。

   放送日が広島原爆忌の翌日だったこともあり、放送直後からインターネット上で批判的な意見が上がっていた。Tシャツ正面にあった「FOOL ON THE HILL FRIENDS」と合わせ、「愚か者たちに原爆を、とも解釈できる」という趣旨の書き込みもあった。

   広島県被爆者支援課によると、この放送の関連で8月11日朝9時現在で132件の電話やメールが寄せられた。大半は放送内容に批判的なものだという。10日には、佐々木昌弘・県健康福祉局長がフジテレビに電話で申し入れをした。

   批判的なメールなどが多数届いたことを伝え、放送が広島原爆忌の翌日だったことも指摘しつつ、「今後は配慮を頂けますか」と伝えたという。あくまで抗議ではなく、申し入れだとしている。経緯について質問したところ、フジテレビ側からは「他意はありません」という趣旨の返答があったそうだ。

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