深刻化する大学既卒者の「就活」 新卒でなく、経験もなく、門前払い?

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「今年も相変わらず厳しい状態」

   「既卒3年以内」だけでなく、独自に20歳台の若者も新卒予定者とともに支援対象としている「東京新卒応援ハローワーク」(港区)の担当者によると、2012年春の新卒枠に向けた就活戦線は、「今年も相変わらず厳しい状態」という。管内に限れば、東日本大震災の影響の程度はよく分からないそうだ。

   「3年以内既卒者」の採用企業対象の奨励金に関連して、既卒者への求人も一定数あるが、厳しい状況であることは、既卒者も新卒者も大きくは変わらない、とみている。

   2012年春卒業予定者の就職内定率は、11年秋ごろから厚労省の調査結果などが出始める。求人数については、すでに厳しい結果が明らかになっている。厚労省が7月8日に発表した、全国の大学190校への求人数を前年同期(5月中旬)と比べた数字をみると、「減少している」が44%にも及んでいる。「概ね同水準」は39%だった。

   もっとも、大震災の影響で採用活動のスタートを遅らせている企業も少なくないため、前年とは単純に比較できない面もある。とはいえ、少なくとも「大きく好転」する兆しは見られない。

   現在就活中の都内の男子大学生に話をきくと、周囲では「去年の先輩たち並の厳しさ」と感じている学生が多いようだ。ここ数年は、就職先が見つからないため、留年したり大学院へ進学したりする「就活再挑戦組」も相当数いるとみられている。

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