両社は否定コメント
一方、日立と三菱重工はそれぞれ、「一部報道」に対する否定コメントをこの朝、早い段階で発表し、ほどなく自社サイトにも掲載した。日立は「そのような事実はありません」とし、三菱重工は「報道された統合について、当社が決定した事実もありませんし、合意する予定もありません」と書いている。
経営統合や大規模な事業提携は当該企業のトップシークレットだけに、一般的には、正式に発表される前の段階の情報について、企業側が「とりあえず」否定コメントを出すことは珍しくない。報道を否定はしたが、数週間後あるいは数か月後に結局、報道通りに事態が進む、というわけだ。勿論、報道が間違っている場合もある。また、記事が発表前に出ることで事態が変わってしまうこともある。
両社の広報担当部局にきいてみた。
日立は「両社の経営統合、といったような大がかりな話は一切ない」「これまでも、両社は個別事業では協力しており、今後も協力を継続することは検討している」と回答した。
三菱重工は「経営統合の話はなく、記事で書いているような『一部』の事業統合もない」と説明した。両社のコメントでは微妙に三菱のほうが厳しいニュアンスだ。