広州市と深セン市結ぶ路線、開業延期か
200人以上の死傷者が出た7月23日の事故も、信号システムのトラブルが原因の1つにあるとされている。追突された列車は永嘉駅を出た後、信号機トラブルで正しい信号を受信できなくなり、時速20キロで徐行。追突した後続列車には、赤信号が青信号に誤って発信されていたため、先行列車に115キロのスピードで追突した。
信号システムでのトラブルは、中国の高速鉄道計画全体にも影響しそうだ。当初8月10日に予定されていた広州市と深セン市の区間の開業が延期される可能性が出ている。広州南駅と深セン北駅を結ぶ150キロの区間で、この区間の信号システムを設計したのが、事故のあった区間と同じ「北京全路通信信号研究設計院」。事故後、信号システムを含む線路や列車の全面的な検査を行っていて、中国鉄道省は日経新聞の取材に対して「(開業日は)まだ決まっていない」と説明。そのほかの報道でも検査が9月末までかかるという見方が出ている。