円は2011年8月1日のニューヨーク外国為替市場で一時1ドル76円29銭を付けて、3月17日に記録した76円25銭のこれまでの最高値に迫った。その後、NY市場は日本政府・日本銀行による円売り介入への警戒感が高まり、円相場は3営業日ぶりに反落。前週末比40銭円安ドル高の1ドル77円10~20銭で引けた。
一方、8月2日の東京外国為替市場は、円が3日続伸。12時時点では前日17時に比べて14銭円高ドル安の1ドル77円40~42銭近辺で推移している。
米債務の引き上げ問題は日本時間の2日朝に下院で法案が通過したが、米国債の格下げや米景気の減速懸念が意識されて、ドル売り円買いが優勢だった。
野田佳彦財務相は2日午前の閣議後の記者会見で、「円は高く評価されすぎで、一方的な動きになっている」と、円高をけん制。「しっかりマーケットの動きをみていく」と、市場の動きを注視する考えを示した。