出版不況は深刻化する一方 今年上半期、雑誌過去最大落ち込み

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書店も減少傾向続く

   一方で、東京の書店などでは売り上げが減少傾向という。節電による営業時間短縮や弱冷房の影響も考えられる。

   明るい側面としては、本を原作にしたドラマや映画、アニメが増える傾向にあり、互いに相乗効果で人気を博す例もある。こうした流れが加速する兆しがあるそうだ。それでも、下半期については、売り上げの減少傾向という大きな流れは変わらないだろう、とみる。

   日本書店商業組合連合会にもきいた。1986年のピーク時には約1万3000あった加盟店が、以降右肩下がりで2011年4月には約4950店にまで減り、初めて5000店を割り込んだ。大型店による販売面積は増える傾向にあるが、いわゆる「町の本屋さん」の廃業が相次いでいる形だ。

   大震災の影響で今も営業を再開できない被災地の書店は、7月現在でも「八十数店」ある。

   同連合会の大川哲夫専務は、書店数の減少傾向に歯止めをかける特効薬はないとしながらも、「(書店が)挑戦する姿勢が大切だ」と指摘した。

   例えば、出版社による電子書籍への取り組みに対して、書店の店頭で電子書籍端末を販売することで、書店側にロイヤリティのような形でお金が流れる仕組みをつくることができないか、などの検討を進めているという。

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