総務省が2011年7月29日に発表した6月の完全失業率(季節調整値、被災3県を除く)は4.6%となり、前月に比べて0.1ポイント上昇した。2か月ぶりに悪化した。
完全失業者数は前月比6万人増えて、289万人。就業者数は前月に比べて4万人増えて5963万人になった。製造業は11万人増となり、3か月連続で増えているが、宿泊・サービス業が19万人減と大幅に減っている。非労働力人口は前月より13万人減った。
総務省は、「震災で求職活動を見合わせていた人が再び動きはじめたため、失業者数が増えた可能性が高い」と分析する。
一方、厚生労働省が同日発表した6月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月に比べて0.02ポイント上昇して0.63倍となり、3か月ぶりに改善した。3月(0.63倍)の水準に回復した。
前年同月と比べると、新規求人数が12.6%増えた。東日本大震災の復興に向けた需要を背景に、建設業(前年同月比33.2%増)や情報通信業(20.2%増)などすべての業種で求人が増えている。