中井元拉致担当相「私的訪中」ミステリー なぜ韓国語堪能な職員が同行したのか

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   中井洽元拉致問題担当相が、北朝鮮の宋日昊(ソン・イルホ)・朝日国交正常化交渉担当大使と中国・長春で極秘接触したとされる問題で、中井氏に同行していた政府職員の存在がクローズアップされている。

   政府は「職員は休暇を取って、中井氏の通訳として私的に同行した」と説明しているものの、職員は中国語ではなく韓国語の専門家で、海外渡航のための許可申請も出していないなど、不自然な点が次々に明らかになっている。「二元外交」の疑いは消えず、野党はさらに追及する方針だ。

中井氏の訪中は、故郷への「センチメンタル・ジャーニー」?

   発端は、2011年7月26日の産経新聞に掲載された「首相、訪朝を検討」と題した1面トップの記事だ。記事では、首相の意向を受けた中井氏が7月21日と22日宋大使と極秘接触したなどと指摘している。政府は接触の事実は否定し続けているものの、中井氏は長春を訪問したこと自体は認めている。さらに、同日開かれた自民党の外交部会では、中井氏に拉致問題対策本部事務局の職員が同行していたことも明らかにされた。

   翌7月27日に開かれた衆院外務委員会で、職員をめぐる様々な不自然な点が明らかになっている。中井氏の訪中については、

   「(中井氏は)個人の立場として中国に行かれたものと理解している」(松本剛明外相)

   「我々(拉致)対策本部事務局としては全く関知していない。旧知の間柄なので直接電話で確認したところ、あくまでも(生まれ故郷への)『センチメンタル・ジャーニー』だと言っていた」(中野寛成拉致問題担当相)

と、あくまで私的訪問だとの立場が強調された。

   ちなみに中井氏は1942年に現在の中国吉林省で生まれ、戦後まもなく日本に引き揚げてきたという。

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