警察庁は2011年7月22日発表の「警察白書」でインターネットを利用した「サイバー犯罪」を特集し、「匿名性の高さ等から『サイバー空間では何をやってもよい』といった歪んだ認識が生まれ、規範意識が低下している」との考えを示した。
サイバー犯罪の検挙数は年々増加しており、2010年は前年より3.6%増の6933件だった。このうち詐欺が最も多く1566件、以下「フィッシング」などの不正アクセス禁止法違反が1001件、児童買春・児童ポルノ法違反が783件で続いた。
警察庁ではこうした犯罪について、「匿名性が高く、痕跡が残りにくい」「地理的・時間的制約を受けることが少なく、短時間のうちに不特定多数の者に影響を及ぼしやすい」といった問題点を指摘。また一般の意識調査の結果として、「警察によるサイバー空間への取締りが不十分」という声が7割を超えていることを紹介している。