政府「テレビは必要な時以外、消しましょう」
中には、輪番制でなく、NHKを含めた全局が一定時間一斉に放送を休止する案を提起する人もいる。また、政府の節電呼びかけには「テレビは必要な時以外、消しましょう」とあるが、テレビが「消しましょう」と呼びかけたのは聞いたことがない、と不満をもらす意見も少なくない。
こうした指摘に対し、テレビ業界では、「テレビを家庭で消すことと放送を続けるということは別」(テレビ東京の島田昌幸社長)といった見方が支配的のようだ。島田社長は5月下旬の会見で、「こういう不安定な時こそ、私は放送を続けることが大事だと思っています」と語っている。
テレビ局は番組を放映しないと広告収入が入ってこない。そうした経営面からも「一時休止」「輪番放映」などは、簡単ではないのも事実だ。
もっとも異論もある。フジテレビ系の情報番組「とくダネ!」で司会を務める小倉智昭さんは、4月14日の放送で、「テレビ局(の節電対策)はどうなんだという話が絶対出てきます」と指摘。民放各局が輪番制で午後の時間帯に放送休止する対策もあり得るとの考えを披露していた。
政府の節減呼びかけサイト「節電.go.jp」によると、テレビ利用時間の3分の1程度あるとされる「ながら見」をなくしてその間テレビを消し、省エネモード設定と「画面輝度を下げる」の3点を実行すると、家庭で「2%」の節電効果があるとしている。ちなみにエアコンの設定温度を2度上げた場合は、「10%の効果」なのだそうだ。