女子サッカーW杯優勝を果たした「なでしこジャパン」が、会見やテレビ出演で着ている「お揃い」のスーツが話題を呼んでいる。反響の大きさも手伝って、製作を手がけたワールド(神戸市)は急遽一般への販売を決定した。
「なでしこスーツ」は紺のジャケットとパンツに、長袖・半袖2種類のシャツ、そしてサッカーボールを意識した幾何学模様のスカーフの4点セット。スーツの上下には、なでしこたちをスマートに見せる細いストライプが入る。一見シンプルなスーツだが、そこにはなでしこジャパンの活躍を支えた工夫が盛り込まれている。
長旅でも快適なストレッチ素材
なでしこスーツが作られたのは、2010年2月。代表チームの要望を聞きながら、同社のキャリア女性向けブランド「アンタイトル」の女性社員がデザインを手がけた。なでしこ一人ひとりの体型に合わせて仕立てられたもので、選手に1着ずつ支給された。
世界各地を転戦するため、着やすさ、使いやすさを追求した。移動中も疲れにくいようストレッチ素材を採用し、ウォッシャブル加工のため洗濯も手軽。長旅の後でもすぐ人前に出られるよう、しわになりにくい処理も施した。
半袖のシャツと合わせれば、夏もOKのオールシーズン仕様。またワールド広報部は「ジャケットを脱いでもスカーフを巻けば、そのまま『クールビズ』としても着られます」という。