和牛全般が敬遠される
7月19日の取引では、汚染牛が確認された4県で生産された肉牛は取引されていない。だが、汚染された稲わらは青森、山形、福島、新潟、茨城、群馬で流通していたことが確認されており、今後「汚染牛」がさらに広い地域で見つかる可能性が高いことから、和牛全般が敬遠されている形だ。
7月20日の取引では、A-4が60.3%値上がりして973円、A-5が12.5%値上がりして1551円と大きく反発しているものの、連休前の水準には戻っていない。
なお、農林水産省では、国産牛肉の全国平均小売価格を週ベースで公表しており、ここ1年ほどは国産牛肉(冷蔵ロース)の価格は100グラム650円~670円の幅で収まっており、偶然にも、震災が起きた週(3月7日~11日)と最新のデータがある週(7月11日~15日)の価格は、両方とも665円だ。
消費・安全局消費・安全政策課の担当者は、
「データが語ることがすべて」
と、今後の見通しについてはコメントを避けたものの、今後、ここ数日の卸市場の動向が反映される形で値下がりする可能性が高い。