若者よ、NOを突きつけないと大変なことに
「若者の雇用・社会保障」などの著書がある龍谷大法学部の脇田滋教授(労働法)に話をきいた。
脇田教授は、「定年延長・再雇用拡大」と若者雇用の関係について、「当然、悪影響があります」と指摘した。
「2013年と若者雇用」問題は、若者の自立をそぐ、若者軽視のこれまでの「めちゃくちゃな」政策が積み重なった結果だという。それは、政治的に若者たちがおとなしく、意見表明をしなかったため、「政治家は若者が怖くなかった」ことも要因だ。
脇田教授は、若者たちへは、いかに今回の話を自分たちの問題だと自覚し、NOを突きつけないと大変なことになるかを知ることが大切だ、と呼びかけた。フランスでは最近でも高校生がデモに参加した例もあるとして、「いつまでも『政治的に無力』でいいはずがありません」と話した。
また、「かつての企業経営者らにはあった、若者を(甘やかすのではなく)大事に育てる発想を社会として取り戻さないと、日本は『滅ぶ道』まっしぐらです」と、政治や社会にも注文をつけた。
文部科学省などが7月1日に発表した2011年春の大学新卒者の就職率(4月1日現在)は、就職氷河期だった1999年度を0.1ポイント下回る91.0%で過去最低となった。