文科省は選手強化費など削減否定
文科省の競技スポーツ課では、女子サッカーの選手強化費などが減らされたことは否定する。
「削られたのは、ジュニアやコーチの育成といった、選手強化には直接的に関係のないJOC独自事業の部分です。選手らの合宿費、遠征費やコーチ強化費といった事業については、減らされずに守られています。JOC独自事業も、別のスポーツ振興基金などを通じて、ほぼ同じぐらいの額が出て、継続されています」
また、今回のW杯の費用についても、補助金が出ており、額も減らされていないという。
ただ、日本体育協会の補助金が減らされており、女子サッカーの普及・振興事業に多少の影響があるかもしれないとしている。
もっとも、現状では、2012年のロンドン五輪でも金メダルを目指す「なでしこジャパン」にふさわしい支援とは言えないようだ。
例えば、チーム「ニッポン」マルチ・サポート事業では、ターゲットに入っていない。前回の北京五輪では、過去最高の4位にまでなったのに、なぜ選ばれなかったのか。この点について、競技スポーツ課ではこう説明する。
「ターゲット数はある程度、限定されており、過去の成績がいいからといって全部入れるわけではありません。メダルを取るなどしたほかの競技もいろいろあり、その中で総合的に判断して決めています。しかし、今回はW杯優勝という成績を挙げましたので、ロンドン五輪に向けて再検討の機会があると思います」