「あと1週間でセミ時雨になる」と予想
一方で、セミが夏になっても鳴かないのには大震災の前兆ではないかと懸念する声もある。セミと地震の関係については昔から関連性が指摘されてきたとネット上で話題になっており、古くは1707年の宝永地震、1923年の関東大震災、1995年の阪神大震災の事例が挙げられている。
その点について京都大大学院の沼田英治教授(動物生理学)は「阪神大震災前年(94年)の夏はセミが静かでした。関係がないと断言はできないものの、まずないと思っていいでしょう」とコメントし、研究者の立場からも「虫が地震を1年前から察知して、というのはまず考えにくい」と話す。放射能についても前出の紙谷氏は影響を否定。「放射能はDNAに作用するので長い目で見たら何かしらあるかもしれませんが、セミがいなくなるようなことはないでしょう」。
梅雨明けからいち早く鳴くとされているニイニイゼミは、すでに鳴き始めている。
「『チー・・・』『ジー・・・』と抑揚のない高音で鳴くので、セミだと認識していない人も多いのでは。あと1週間もすれば、にぎやかになるでしょう」。
7月22日ごろにはセミ時雨になると予想している。