歌手のレディー・ガガさんがユーチューブ上に開設した公式チャンネルが、突然見られなくなった。自分が出演したテレビ番組の動画をアップロードしたことが原因で、アカウントが停止されたとの見方も出ているが、その経緯ははっきりしないままで、波紋が広がっている。
公式チャンネルは08年5月に開設され、ガガさんに関連した動画が集められている。ところが、7月14日夕方の時点で、
「ユーザーのコンテンツが著作権を侵害しているとの申し立てが、第三者から複数寄せられた」
として、見ることができない状態が続いている。
動画へのリンクをツイッターで紹介
その原因となっているとみられるのが、ガガさんの公式アカウントからアップロードされた動画だ。
ガガさんは7月11日夜、自分が出演した「SMAP×SMAP」(フジテレビ系)が日本で放送されていることをツイッターで紹介。翌12日夜には、この様子が収録された約10分間の動画へのリンクを張った。なお、ガガさんのツイッターのフォロワー(読者)は1162万人で、世界有数の「多くの人からフォローされている有名人」として知られている。
だが、この動画にアクセスしようとすると、「この動画は、Media Interactive Inc, さんによる著作権侵害の申し立てにより削除されました」というメッセージが表示され、見られない状態だ。
このメディアインタラクティブという会社は、レコード会社に代わって著作権を侵害している動画を削除する業務を担当。テレビ番組の著作権は、一般的には出演者ではなくテレビ局に帰属することから、ガガさんの公式アカウントからアップロードされたとはいえ、著作権を侵害していることに違いはないとして削除されたものとみられる。
その「余波」として、公式チャンネルが停止したとの見方が有力だ。
宇多田ヒカルの動画を「誤削除」
ただし、同社は10年11月、宇多田ヒカルさんの公式チャンネルの動画を、「著作権侵害」だとして大量に削除したことがあり、宇多田さんも当時、ツイッターで
「(レコード会社の)EMIがいつも動画の削除を依頼している業者が、間違って全部削除しちゃったんだって・・・あ、ありえない、こんなことってあるのか ダサすぎて涙が」
と嘆いたという経緯がある。
このことから、ガガさんの動画が削除されたことについても、妥当性を疑問視する声が、ネット上でくすぶり続けている。