米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスが米国債の格付けを引き下げる方向で見直すことが2011年7月14日、明らかになった。
同社は6月2日に「債務上限の引き上げをめぐる与野党交渉に大きな進展がみられない場合、7月半ばにも米国債の格付けを引き下げ方向で見直す」と発表していた。今回は、この「警告」を実行に移した。現在、ムーディーズの米国債の格付けは最上位の「Aaa」。
米国債をめぐっては、米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が4月18日に格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下げた。また、フィッチ・レーティングスは6月8日に債務上限の引き上げ問題に進展がない場合、格付けを引き下げ方向で見直すと表明している。米国債の格付けは両社とも、最上位にあたる「トリプルA」を維持している。