羽田空港に「世界最大級の津波リスク」 英国で研究結果が発表される

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   東日本大震災で仙台空港が津波にのみ込まれたことは記憶に新しいが、「羽田空港は仙台空港よりも危険」という研究が英国で発表された。どの程度危険なのだろうか。

   研究は、ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL)博士課程で地理を専攻するマット・オーウェン氏が再保険会社のJLT Reのために行い、2011年7月11日、ロンドンでその内容が発表された。

太平洋岸がもっとも津波のリスクが高い

D滑走路が10年秋にオープンしたばかりの羽田空港。津波への警戒が求められる
D滑走路が10年秋にオープンしたばかりの羽田空港。津波への警戒が求められる

   同日、英科学雑誌のニュー・サイエンティスト誌(電子版)が報じた。なお、同誌は、査読を経ていない論文が掲載されるため、信ぴょう性の点から疑問符が付けられることもある。

   研究では、米海洋大気圏局(NOAA)のデータベースを活用。世界中で起きた津波の数と大きさ、その原因となった地震の頻度などを調べた。その結果、さまざまな沿岸地域での津波のリスクを比べることが可能になり、その中で、太平洋岸がもっとも津波のリスクが高いことが分かったという。

   その上で、空港がある10の沿岸地域について、(1)記録が残っている限りで、その地域が受けてきた津波被害の大きさ(2)津波発生の頻度、の2つの項目について1~5の点数で評価。その結果、羽田空港が両方の項目で最悪の5と判定された。

   なお、実際に津波にのみ込まれて民間路線が復旧するまでに1か月かかった仙台空港は両方とも4で、中部国際空港は頻度が4、被害の大きさは5だと判定された。また、ハワイのホノルル空港は逆で、頻度が5、被害の大きさが4だとされた。

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