新製品の登場で新たなユーザーを獲得
解熱鎮痛剤市場は、全体的には2010年が361億円で前年比0.6%減だった(富士経済の「国内の一般用医薬品(OTC)市場調査」)。ここ数年、総合感冒薬への需要流出もあって微減が続いたが、11年は一転して373億円、3.3%増を見込んでいる。
背景には、「新製品の相次ぐ発売があります」(富士経済)という。2009年に登場した、男性をターゲットにした「ナロンエースR」(大正製薬)や、11年1月の「ロキソニンS」(第一三共ヘルスケア)がそれ。なかでも、「ロキソニンS」は「イブ」と同じスイッチOTCの新製品で、第I類医薬品にもかかわらず売れていて、「従来から医師が処方していた成分なので、ユーザーも服用経験がある。その安心感から売上げを伸ばしている」とみている。
新製品の登場が市場を活性化して、新たなユーザーの獲得につながっているようだ。