西岡議長「民主党から不信任案提出を」
そんな「死に体」の菅政権に引導を渡そうと民主党側から大胆な発言を続けているのは、西岡参院議長だ。
自民党から出た「『一事不再議』の慣例を破る形での不信任案再提出」論について、西岡議長は記者会見で再提出は可能だと発言するほか、読売新聞(7月12日付朝刊)によると、民主党内から不信任案を提出するよう促す論文も書いている。今度不信任案が出れば可決される、との読みがあるようだ。西岡議長の呼びかけは、民主党議員らに浸透するのだろうか。
一方、亀井静香・国民新党代表(首相補佐官)は7月11日、菅首相と会談し、第3次補正予算案の編成着手を進言した。「2次補正が終われば退陣せよ」との周囲の声は気にする必要ないという、いわば「菅首相支援行動」ともいえる。菅首相は12日、作業着手に言及した。
ほかにもまだ菅首相の「強気」を支える要素もある。内閣支持率は超低空飛行だが、政党支持率では、まだ自民と並んでいることだ。先の朝日新聞調査によると、民主17%、自民17%となっている。
これだけの「敵失」がありながら自民はこの程度か――菅首相がこう考え、機会をうかがって解散に打って出る可能性は、まだ消えてはいないのかもしれない。