栃木県壬生町で人気アニメ「機動戦士ガンダム」に登場するシャア・アズナブル専用機「ザク」(シャア専用ザク)の実物大立像を作る計画が立ち上がった。
ガンダムの実物大立像といえば2009年、東京お台場に高さが18メートルある「実物大ガンダム立像」が作られ話題となり、10年に静岡市に移設された。静岡市はこれを機に「模型の世界首都」で街興しを始めたが、壬生町もかつてはおもちゃ工場が集まる「おもちゃのまち」。今回の企画の担当者は「ガンダムの地球連邦軍は静岡に任せ、我々はジオン軍に位置付けたい」と抱負を語った。
それは「赤い彗星」と恐れられていた
シャア専用ザクは、79年から80年にかけて放送されたアニメ「機動戦士ガンダム」に登場する。ガンダムに搭乗する主人公アムロ・レイのライバル、シャアの専用機(モビルスーツ)のことで、その全身は赤く塗装されている。シャアはアムロが所属する地球連邦軍と戦うジオン軍のエースパイロット。その卓越した戦い方から「赤い彗星」と恐れられていた。
壬生町はかつて、バンダイやトミーといった大手おもちゃメーカーの工場が並んでいた。現在も東武鉄道「おもちゃのまち駅」や、町営の「おもちゃ博物館」、バンダイが運営する「バンダイミュージアム」が存在するおもちゃゆかりの地だが、知名度としては、いまひとつだ。
街興しの進め方を模索するなか、10年12月に行われた町議会で議員から
「実物大のシャア専用ザクを作り、おもちゃのまちをアピールするのはどうか」
といった質問が出た。この段階では提案の一つと受け止められていたが、新聞記事になりネットでは「2ちゃんねる」などで大きな話題に発展。シャアの相変わらずの人気ぶりを確認することとなった。