250年前の地図を根拠に「キャンペーン」
フェイスブックのこの発表には、450件を超えるコメントが付いた。通常のコメントは数件から数十件なのを見ても、ユーザーの関心の高さがうかがえる。投稿者は韓国系と思われる氏名が多く、ハングル表記の書き込みもある。韓国人ユーザーの中には、「被災地への支援は無論惜しまないし寄付もした。でも誤った情報については見逃すことはできない」と、あくまで震災と日本海の表記は別問題で、妥協しない姿勢を見せる意見もあった。
その後ジェイ・クルーは、このTシャツの販売を再開したが、絵柄からは「Sea of Japan」の表記が消えていた。韓国側の抗議が実った格好だ。
日本海の呼称問題は、「Tシャツ騒動」以降もたびたび起きている。韓国の主要紙「中央日報」は2011年4月19日、米国務省や米航空宇宙局(NASA)、ユネスコなど海外の政府や国際機関が日本海の表記を変えない現状を挙げつつ、韓国政府の対応が消極的だと報じた。
2011年7月3日~8日、フランス・パリで開かれた「国際地図学会」では、「東海」キャンペーンが行われたようだ。韓国紙「朝鮮日報」によると、韓国の代表団が会場の展示場にオリジナルのTシャツ1000枚を持参。そこには、250年前にフランスの地理学者が作った日本周辺の地図が描かれていた。日本海は、朝鮮半島に近い部分が「韓国海」、日本列島側が「日本海」と分けて表記されているものだ。韓国側としては、少なくとも「東海」と日本海の併記を求め、その根拠として昔の地図を引っ張り出し、Tシャツにプリントして学会の会場で配布したのだという。