実施の期間や手順は不明のまま
現在EUで実施されているテストについては、最終報告が2012年4月末になると見込まれている。早期の再稼働を目指していた海江田万里経産相と、ストレステストの実施を原発再稼働の前提とするとした菅首相との姿勢の違いは、原発を抱える自治体の反発を招いていた。
そのため日本版ではまず、定期検査中で起動の準備の整った原発については暫定的に作成した安全基準で「1次評価」を実施することで、早めの再稼働を狙うものと見られる。
しかし、11日の政府の発表文を読んでも、評価の具体的な実施期間や手順については明らかにされていない。そもそも定期検査中の原発についての「一次評価」でもストレステストが加味されるのか、あるいは「二次評価」のときだけなのか。そのあたりもはっきりしない。具体的な評価基準は早急に作成される見通しというが、関係自治体のとまどいや不安は残ったままだ。