銃弾でも「基本的には殺傷能力がある」
「銃弾の不発弾」について、「なんだ、爆弾や砲弾じゃないのか」と軽く考えるのは間違いだ、と指摘するのは先の沖縄不発弾等対策協議会だ。担当者は「火薬の状態にもよりますが、基本的には殺傷能力がある、と警戒するべきです」と注意を促す。
また、不発弾という言葉のイメージについて、沖縄以外のいわゆる内地の人の間では、「イコール爆弾」という印象が強いのでは、と指摘した。銃弾の場合も不発弾の一種で危険なものだ、とピンと来ない人も多いのではないかというわけだ。
戦争中、空襲は日本各地で行われたため、沖縄以外でも爆弾の不発弾処理は最近でも行われている。ローカルニュースで目にする機会もありそうだ。一方、「国内唯一の陸上戦戦場」といわれる沖縄では、銃弾の不発弾も多数あり今でも見つかるものの、「内地」では少ないため情報に触れる機会もあまりなさそうだ。
ちなみに、1972年度から2008年度までの全国の「不発弾等延べ処理件数」のうち、沖縄県が占める割合は約31%(重量では41%)だった。08年度だけみると、沖縄は全国の件数の58%(重量で56%)となっている。
同協議会では、これまでも沖縄県内向けに不発弾発見時の届け出の呼びかけを行ってきたが、今後は観光客の目につくところにも力を入れてポスター掲示などを行っていく予定だ。