経済活性化、雇用創出に大きな期待
自治体がメガソーラーの誘致に熱心な背景には、地域経済の活性化や雇用確保につながるからだ。とくに岩手、宮城、福島、茨城の被災地は「復興への足がかり」としての期待は大きい。
宮城県東松島市も候補地の一つで、同市は「複数から提案をいただいています」と話す。そのうちの1社が三井物産だ。
三井物産のメガソーラー計画は東京海上アセットマネジメント投信と組んで100億円のファンドを立ち上げ、資金を調達。1か所あたり出力1~2メガワット(1000キロワット)の発電能力をもつ発電所を、全国10か所に建設する計画。三井物産は「交渉中の自治体はありますが、現時点では決まっていません」と話している。
メガソーラーの誘致には多くの自治体が続々と名乗りをあげている。たとえば、旧秋田空港跡地への誘致を検討する秋田市や、湖南工業団地を抱える滋賀県湖南市、島根県では出雲や益田、安来など9市町が遊休地や売れ残っている工業団地などへの誘致を狙う。
ある自治体は「うまく取り組まないと企業が来なくなって、地元の活性化のチャンスを失うことにもなりかねない」と話しており、誘致合戦はますます激しくなりそうだ。