最多は大塚HDの8人
他の上位を見ると昨年同様、創業一族の退任に伴うケースが目立つ。3位は大東建託の創業者で、6月28日に会長を退いた多田勝美氏で、8億2300万円と日本人ではトップ。4位は今年2月に死去した自動車用品メーカー、タカタの高田重一郎前会長で6億9500万円。5位はエース交易の榊原秀雄前会長の6億1800万円が続く。
「現役」の日本人では、里見治セガサミーホールディングス(HD)会長兼社長が6億1500万円で6位に入り、昨年の9位より順位を上げた。日本調剤の三津原博社長(5億7200万円)も7位で昨年(8位)よりランクアップ。エイベックス・グループHDの松浦勝人社長は報酬が昨年(2億4900万円)より6割超増えて4億800万円で10位に入った。
1億円プレーヤーを抱える人数では、大塚HDの8人が最多。日産の7人、ソニー、トヨタ自動車、ファナックの各6人が続いている。
業績の悪化は報酬にも直結しており、昨年1億円プレーヤーが6人いた任天堂は、最終利益が66%減となったことなどから岩田聡社長(1億3700万円)1人だけになった。やはり減収減益の野村HDも昨年の7人から5人に減った。
ただ、ソニーのように最終赤字でも報酬がしっかり出る企業も多く、今年は14社(昨年は15社)。こうした役員報酬のあり方には、株主から不満も出そうだ。