問題は品不足、納期が伸びる?
現行プリウスは2009年3月に発売するや注文が殺到し、あっという間にベストセラーになった。同年に年間最量販車種になり、翌2010年にはあのカローラの記録を20年ぶりに乗り越え、31万台の新記録を樹立した。赤字転落やリコール問題など、壁にぶち当たっていたトヨタにとっては救世主ともいえる存在である。
プリウス大ヒットのときとは経済・社会の環境が異なり、エコカー補助金もないが、プリウスCに注文が集中する可能性は高い。そこで問題になるのが品不足だ。震災影響で発売が5月に延期されたプリウスαは、2012年4月以降の納期となっている。プリウスαより圧倒的に需要が多いと見られるプリウスCの場合、より長い納期になる恐れがある。
震災で機能不全となったサプライチェーンを立て直しつつあるトヨタが、HVに販売が傾斜するなかで生産体制をどうリフォームしていくかは今後の重要なテーマになると見られる。