ミネラルウォーター代金も請求できる ツイッター駆け巡った「原発情報」の真偽

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「半径30キロ圏内」の補償だけが決まっている

   現段階で東電による支払いが決まっているのは「仮払い補償金」で、対象は「避難区域」や「計画的避難区域」、「緊急時避難準備区域」といった福島第1原発周辺地域に住んでいた人だと東電広報は説明する。4月以降に実施された1回目の仮払いでは一般世帯100万円、単身者に75万円が支払われた。7月5日には第2弾の実施を発表、1人10~30万円が仮払いされる予定だ。

   原発の補償問題は、文部科学省に設置された原子力損害賠償紛争審査会で審議されている。補償対象となる範囲や内容、誰が補償を受け取れるのか、などを話し合い、順次定めていく。これまでに「第二次指針」まで出されているが、東電によるとこれまでに首都圏を含め、原発から半径30キロ圏内以外の区域は対象とはなっていない。

   では、首都圏在住者でも「東電に請求書を出せる」という内容は事実なのか。東電広報は、「『被害概況申出書』という書式は出しています」と話す。原子力損害賠償紛争審査会の今後の話し合いによっては、半径30キロ圏外についても補償対象に含むという決定を下すかもしれない。可能性がある以上、現時点では対象外の区域の人に向けても、求めに応じて「被害状況」を聞くという趣旨のようだ。しかしこれは、東電に対して賠償を請求できるということとは一線を画す。ツイッターに投稿した人物が「支払ってもらえるかどうかは、国の判断による」としていたのは、この点を意味しているとみられる。

   「請求」という言葉が先走ったようだが、要は「被害を受けたと申し出ることはできるが、すべては国の判断」というところだ。

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