後任には平野副大臣が昇格
特に民主党内では、菅首相の強硬な姿勢を崩せず、首相が主張する「退陣3条件」(特例公債、第2次補正予算、再生エネルギーの3法案可決)を飲み、国会が延長されている8月末ごろまでの首相続投は「止めようがない」との空気も漂い始めていた。
しかし、松本氏の辞任を受け、「早く国益のために、次の方にバトンを渡される時ではないか」(鳩山由紀夫・前首相)など、「退陣は8月まで待てない」の声が民主内で再び大きくなり始めている。野党間でも勿論、早期辞任論が勢いを増してきた。
一方、菅首相は7月5日午後、松本氏の後任に平野達男・内閣府副大臣(復興担当)を昇格させる人事を決めた。平野氏は57歳。農水省出身で岩手県選出の2期目の参院議員だ。
いずれにせよ、菅首相は松本氏騒動にへこたれることなく、政権運営に強い意欲を見せている。