「菅首相8月まで居座り」容認ムードも吹っ飛んだ――。松本龍・復興相の「被災地暴言」、その後の辞任を受け、あらためて「首相は早く辞任を」の声が大きくなってきた。
松本龍・復興相は2011年7月5日午前、辞任会見を行った。被災地での知事への命令口調の発言などが問題視されていた。6月27日に就任したばかりだった。
「1日も早い辞任を」の声再燃
この辞任をめぐっては、一種の「自爆」説すら与野党から飛び出している。居座りを続ける形の菅首相に引導を渡す意図があったのではないか、というのだ。
自民党の谷垣禎一総裁は5日、「菅総理大臣の下で仕事をすることに耐えられない、ということでの行動ではないか」との見立てを党役員会で披露した。
また、民主党の川内博史・衆院議員も同日、「(松本氏は)菅首相と差し違えるつもりだったのではないか」と分析してみせた。谷垣氏も川内氏もあらためて菅首相の早期退陣を求めた。
松本氏の言動が「地」なのか、「菅降ろしの意図が背景にあった」のかはともかく、菅首相の任命責任を問い、「1日も早い退陣を」の声を再燃させたのは間違いない。