黒田に3億6000万、石井一にも2億7000万円の未払い
この騒ぎで真っ青になったのがドジャースの選手たち。球団が裁判所に提出した破産申請書に書かれた年俸の未払い金のうち、100万ドル(約8000万円)を超える選手が13人もいた。
その中の一人が日本人大リーガーとしてエース格の黒田博樹投手。地元メディアによれば、黒田には450万ドル(約3億6000万円)の未払い金があるという。「驚いた」と戸惑った表情を見せ「試合に集中する以外にない」と話すのがやっとだった。
大リーグのマルチ契約はよく知られるところだが、報道される大金が即座に支払われるわけではない。年金方式も取り入れられているから、10年、20年に渡って支払われることがほとんど。つまり現役を引退後も受け取ることになる。
いま西武ライオンズで投げている石井一久も、2004年まで在籍したドジャースとの間に330万ドル(約2億7000万円)の未払い金が残っているというのだ。
「こんな大都会のチームが破綻するなんて…。信じられない思いだ」
ドン・マッティングリー監督も苦渋の表情だった。全選手の声を代弁している。日本球界には大リーグ志望の選手が多い。しかし、ドジャースほどのチームでも破産の憂き目に遭う。日本選手にとっては「青天の霹靂」のような事実だろう。