ブシロード社長が自社HPで謝罪 「安売りに腹が立つ」は不適切な発言

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   トレーディングカードゲーム(TCG)メーカー大手、ブシロードの木谷高明社長が、通常150円のカードを50円で売っている店舗があるのは許せない、と「ツイッター」で怒りをぶちまけた。社長の怒りも分かるが、小売店に対する圧力とも取れる発言はいかがなものか、といった批判が多く出て、社長は同社の公式ホームページで謝罪した。

   同社のTCGは人気アニメのキャラクターが描かれているものが中心で、カードに記載されている能力や効果などを駆使して対戦する。問題のツィートは2011年6月24日。そこにはこんなことが綴られていた。

150円のカードを50円で売っている店がある

「某カードゲームチェーン店の非常識なオープニング価格には本当に腹が立つ。コンテンツをひとつ立ち上げるのに、どれだけ大勢の人の努力と才能と資金と運がつぎ込まれていると思ってるんだ」

   メーカーと販売店はお互いに尊敬しながら、ユーザーに商品を届けるべきだ、と主張。フォロアーから、「いくらで売られているのか」と聞かれると、

「定価150円の物を50円です」

と返答した。

   自分の会社にむけられた怒りと思ったのが、あるチェーン店は木谷社長に対し「ツイッター」でこう説明した。

「配慮が足らず、申し訳ございませんでした。皆様に喜んで貰える様、オープン数量限定特価品として、赤字覚悟でご用意させて頂きました。作り手と他の売り手の方々への配慮が足りておりませんでしたことをお詫び致します」

   そのうえで、

「特価品はオープン記念として3日間の日替り・限定 数量としてお出ししております。値下げ競争を目的とはしておりません」

とリツィートした。

   木谷社長の主張に対し、ネットでは正論であり怒りは納得できる、というものもあったが、販売価格は売り手が決めるものだから、メーカーの社長が販売店に圧力をかけるような発言はいかがなものか、という批判が多く出た。

「一切お話しできることはありません」

   公正取引委員会に話を聞いてみると、今回のブシロードの件については把握していないが、極端な原価割れで販売をする「不当廉売」を除くと、メーカー側が小売店に対し安く売らないよう圧力をかけた場合、独占禁止法の「再販売価格の拘束」に当たるのだそうだ。

   その後木谷社長は公式ホームページ上で、

「Twitter上で私の経営者としての不適切な発言があり、皆様をお騒がせいたしましたこと、また一部の方に不快な思いをさせてしまいましたことに、深くお詫び申し上げます」

との謝罪文を11年6月27日付けで掲載した。

   どうしてこのような謝罪文を掲載することになったのか。ブシロードの広報は、

「今回の事については対応しかねます。一切お話しできることはありません」

とだけしか話していない。

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