「最悪、再臨界のおそれ」3号機プール 強アルカリ中和のためホウ酸注入

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   「最悪の場合、再臨界のおそれも」。福島第1原発事故は、発生から3か月以上経った今もこんな「ひやっ」とする言葉が東京電力から出てくる。なかなか「ひと安心」とはいかない状態が続く。

   福島第1原発の3号機核燃料プールについて、東電は2011年6月26日、プールの水が強いアルカリ性になっているとして、ホウ酸水を入れて中和する作業を始めた。

2号機格納容器付近で高い温度

「循環注水冷却」に期待の声も
「循環注水冷却」に期待の声も

   水が強いアルカリ性を帯びた理由は、3月にあった原子炉建屋の水素爆発でプールに落ちたがれきのコンクリート片からアルカリ成分が溶け出しているためとみられる。

   強いアルカリ性のまま長期間が経過すると、核燃料集合体を入れているアルミニウム製の入れ物が腐食し、最悪の場合、集合体が倒れて再臨界のおそれもあるという。3号機プールには、燃料566体が入っている。

   もっとも、東電によると、「長期間」とは年単位をさし、事故発生後3か月強という現段階では、あくまで「念のための措置」だとしている。

   また、1号機プールもアルカリ化が進んでいるため、ホウ酸水注入を検討する。2、4号機の水はほぼ中性で問題ないという。

   安全性をめぐり気になるデータがあるのは、3号機プールだけではない。6月25日の東電発表によると、2号機の原子炉格納容器付近の温度が高いため、周辺配管内の水が予想より多く蒸発しているとみられる。

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