節電対策、障害者配慮は? 弱視者「暗いと何も見えなくなる」

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森永卓郎氏「しわ寄せは弱者に向かう」

   一部エスカレーターの稼働停止は、視覚障害者だけでなく足腰の弱い老人らにとっても不便だ。混雑した階段の上り下りには危険もともなう。

   経済評論家の森永卓郎氏は6月15日発売の雑誌「SAPIO」で、「足の弱っているお年寄りや妊婦の方などは、エスカレーターがないと本当に上り下りが辛い。『階段を上ったほうが健康にいい』などというのは『強者の論理』で、常にしわ寄せは弱者に向かう」と指摘する。

   5月25日に発表された政府の電力供給対策で、鉄道関係は今夏の削減義務が緩和された。これを受けて鉄道事業者では5月下旬ごろからエスカレーターを極力再稼働させているが、まだ全面再開ではない。自販機や案内看板を含む照明も、一部消灯が続く。

   東京メトロは、エスカレーターの稼働や乗り換え案内看板の点灯を、夏期の節電対策中も継続することを決めた。駅構内照明の一部消灯についても、「お客様の安全に配慮しながら実施します」。

   東日本旅客鉄道は夏期のエスカレーター稼働について、「朝夕は基本的に稼働させます」。ただ12時から15時は15パーセントの削減を要請されていることもあり、「高低差やお客さまの混雑などを勘案したうえで、稼働させます」としている。

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