「ハガネの女」ドラマでトラブル 漫画家が異論唱え原作者降りる

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   発達障害の男児がクラスに残るかをクラスメートの投票で――。学校がこんなことをするシーンを盛り込んだテレ朝系ドラマ「ハガネの女」の内容に反対し、漫画家が原作者を降りたと表明して波紋を呼んでいる。

「クラスに残すことを多数決で決めることにしました」

   女優の吉瀬美智子さん(36)扮する小学校教諭のハガネが、担任のクラスでこう宣言すると、クラスメートから賛否の声が巻き起こり…。

アスペルガー症候群の男児をクラスに残すか多数決投票

原作漫画家が異例の表明
原作漫画家が異例の表明

   テレ朝系で2011年4月28日夜に放送されたドラマ続編「ハガネの女season2」第2話の1シーンだ。

   この2話では、発達障害の1つとされるアスペルガー症候群の男児が転校してきたとの設定で始まる。男児は学校でトラブルを起こし、保護者らからのクレームで、男児を特別支援学級のある学校に移すべきか学校がクラス投票を行うというストーリーだ。ハガネは、投票に反対したが、クラスメートが男児を理解し、受け入れてほしいと最終的に投票を受け入れる。

   ところが、放送後、ネット上では、発達障害児がクラスに残るか学校が投票で決めるという内容への批判や不満が相次いだ。

   ドラマ続編は、原作漫画とは違うオリジナル脚本で制作されている。しかし、原作者の深谷かほるさんの公式サイト掲示板にも批判などが書き込まれ、深谷さんもそれに同意してドラマへの不満を露わにした。

   深谷さんは掲示板上で、2月に脚本を読んで驚き、多数決のシーンには反対したが、その意見はテレ朝側に採用されなかったと告白。そして、6月23日になって、サイトのトップページすべてを使い、2話の描写に同意しないとして、16日放送の最終話で原作者の立場を降り、クレジットを削除してもらったことを明らかにした。ドラマのビデオ化やネット配信にも反対を表明している。

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