震災が直撃した4月のネット広告 「ちょっと信じがたい」前年同期比増

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経産省調査では対象を限定している?

   経産省調査統計部に、4月のネット広告の「前年同期比増」の理由を尋ねると「携帯電話関連の広告の伸び」を挙げる一方で、集金の時期がずれて4月に計上されたといったような「特殊な要因」もいくつかあったと説明した。

   経産省は、調査対象とした「広告業」について、「企業を対象にしている」という点以外は詳細を公表していない。ある広告の研究機関に聞くと、実は大手や中堅規模の広告会社に対象を限定しているようなのだ。これらの企業は、ネット広告に重点的に取り組んでいることから、売上高の伸びの大きさに反映されている可能性はある。

   実際に、電通が2011年2月23日に発表した「2010年日本の広告費」と比較してみた。10年1~12月のネット広告費は7747億円で前年比109.6%となっている。しかし経産省の調査では、ネット広告費の総額は2219億8600万円で、前年比117.3%だ。経産省調査では、伸び率は電通調査よりも大きいが、総額は3分の1を下回るほどに規模になっている。調査対象が限定されていることも、数字上「前年同期比増」という「マジック」を引き起こしたのかもしれない。

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