橋下知事と関電側の溝は埋まらず
「原発を再稼働しなければ電力が不足する」として、首都圏並みの15%の節電を呼び掛ける関電と、「15%の節電要請は原発再稼働のための脅しだ」とする橋下知事の溝は埋まらなかった。
平松市長批判は、この後、記者団とのやり取りの中で飛び出した。定款変更には3分の2以上の賛成が必要となる。橋下知事は「維新の会」の候補者が市長に当選した場合、「原発の依存度を下げるという趣旨を具体化するよう次の株主総会で提案する」と語り、2012年の株主総会で提案する考えを表明した。
今回の福島第1原発事故を受け、いち早く「脱原発」を表明し、関電の「15%節電要請」を批判した橋下知事に対し、平松市長も今月17日になって「脱原発」を打ち出し、犬猿の仲の両氏も、この問題では手を結ぶのでは、との観測もあったが、そんなに簡単ではない。橋下知事は平松市長に対し「本気で脱原発の方向で関電を動かそうと思うのだったら『委任状争奪合戦』をやったらいい」などと挑発しており、橋下知事自らのくら替え出馬も取りざたされる秋の市長選をにらみ、両氏のバトルは続きそうだ。