ネットのドメイン名が大幅拡大 「1件1500万円」高いのはなぜか

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やみくもに申請してくるケースを防ぐためか

   現在はgTLDの数が少なく、「.com」を含むドメイン名は原則誰でも申し込める。国内で登録する場合は、年間1000円単位と高くない。そのためか、中にはフィッシングサイトのような悪質なものや、企業サイトのアドレスに酷似したケースもある。企業名や製品名がgTLDに使われるようになれば、利用者にとっても怪しげなサイトと区別しやすくなるだろう。

   とはいえ、手当たりしだいに新しいgTLDを申請するわけにはいかなさそうだ。ICANNは、申請されたドメイン名の審査費用として18万5000ドル(約1480万円)を求める。しかも5000ドル(約40万円)の前払いを義務付けている。かなりの高額な設定にICANNでは、「訴訟が起こった場合を想定した費用」と説明している。敷居を高くして、商売目当てでやみくもに申請を出してくる業者や、無関係の団体が特定の企業名をドメイン名として取得しようとするケースを防ぐためとも考えられる。1つのドメイン名に複数の申請があった場合は、書類をもとにICANNで厳格な審査を行った末に1団体に対して授与する。

   受付期間は2012年1月12日~4月12日で、審査には8~18か月を要する。申請・審査方法は350ページに上る「ガイドブック」に細かく規定されている。書類を作成するだけでも相当の手間が予想され、しかも決して安くはない「買い物」だけに、申請する側は「費用対効果」を考慮する必要があるだろう。

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