立ち入り検査の直前に地元への説得表明
海江田経産相は原発の安全対策を確認する立ち入り検査の直前の6月14日に、関西電力の八木誠社長と会談。福井県の西川知事が「原発の再稼働は認めない」との姿勢を崩さないなか、八木社長が「福井県に足を運んで説得してほしい」と伝えると、「協力を得るために努力したい」と話し、原発の安全性の説明に地元への訪問も辞さない考えを、この時すでに明らかにしていた。
その翌日の15日には、伊方原発を抱える愛媛県の中村時広知事に対して、「立ち入り検査の結果が出次第、止まっているところは再稼働ということにしたい」と述べている。 立ち入り検査が終わっていないのに、自治体への説得を表明しては、「(再稼働の)結論ありき」と受け止められる。その意味で軽率な発言だった。
再開へ前途は多難だ。